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お寺の本堂屋根 改修工事④@新潟市西区

前回までに新しい瓦を本堂の屋根全体に載せる 荷揚げ工程が終わり、瓦葺きの作業が進んでいます。

このお寺の建っている地域は、新潟市内でも比較的 雪の少ない地域であるということで、今回は雪止め瓦の採用を見送りました。





屋根に雪止め瓦の凹凸が無いため、全体的にすっきりとした印象です。



屋根のはじの方に見える突起のようなものは、降り棟(くだりむね)という部分の補強金具になります。

 

瓦葺き作業の中盤である、屋根の「蓑甲(みのこう)」というところの施工に入りました。



この蓑甲という漢字は、「蓑」→ “雨具” 「甲」→ “表側” という意味があります。

漢字からは 単純に「雨具の表側」という意味がありそうですが、屋根においては、破風部を大きく下側に傾け 素早く雨水を切るための建築物のつくりになります。



この部分の納まりの美しさは、屋根の意匠的に大きなインパクトがあります。





続いて 隅棟(すみむね)の作業に移ります。同じくガイドライン工法で作業を進めます。







 

いよいよ工事終盤に入り、新しく制作された二つの大きな鬼瓦が本棟(ほんむね)に据えられました。







のし瓦を用いて、本棟の施工を進めます。







大鬼瓦と本棟にも寺紋が取り付けられました。







このお寺の寺紋は「丸に九曜星」という紋になります。



全ての工程が終わり、本堂の屋根改修工事が 無事に完了しました。これからお盆にかけて、墓参りの檀家様が多く訪れます。

 

以前屋根から外した、お祖父ちゃん制作の約80年前の鬼瓦が境内に飾られました。



孫の鬼師が制作した、新しい大鬼が鎮座する 工事を終えたばかりの本堂を、次の100年間見守りつづけてくれることでしょう。



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