新潟市中央区のお客様よりお問い合わせをいただき、雨漏り修理に伺いました。

ご自宅のリフォーム工事中に、天井裏から雨漏りが見つかったとのことです。

雨漏りしている場所から見当をつけ、屋根の「谷」という部分からの雨漏りではないかと推測しました。

この「谷」は、屋根を滑り落ちて来る雨水を集め排水させる という大事な役割があると同時に、雨漏りしやすい部分でもあります。



早速 点検させて頂くと、銅製の谷板にこれから開きそうな部分を含め、複数の穴が確認できました。この部分からの雨漏りだと思われます。

銅製の谷板に穴が開きやすい原因は諸説あり、

①酸性雨によるもの

②陶器瓦の釉薬の溶け出しによる化学反応

③釉薬成分との電蝕

などがありますが、私は銅のサビである緑青（ろくしょう）がエロージョン現象によって剥ぎ取られ開口したものではないかと考えています。

簡単に言うと、屋根材どうしの「高低差」による「水圧」が原因ではないかと思います。



谷周辺の瓦を取り外し、銅製の谷板を撤去してみたところ雨漏りカ所が確認できました。



軒瓦に近い部分にかなりの野地板の傷みがみられます。谷からの排水がうまく機能していなかったと思われます。





野地板を補修し、防水シートを貼りました。





丈夫なステンレス製の谷板を使用して、谷からの雨水を逃がす排水の仕掛けをつくります。変則的に水が流れてくるであろうことを予測して、排水口を広めに確保しました。



外した瓦を復旧して作業完了です。