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お寺本堂の瓦復旧(地震被害)工事@新潟市西区

新潟市西区のお客様よりお問い合わせをいただき、お寺本堂の瓦復旧工事に伺いました。

能登地震後に瓦がずれたように見える箇所があるので、修理をしてほしいとのことです。



2024年1月1日の能登地震では、新潟県内も大きな被害を受けました。中でもこちらのお寺のある、新潟市西区域は とりわけ被害が集中している地域であると聞いています。

現地に伺い、住職さんにお寺本堂を案内していただきました。

一見したところ、特にお墓や灯篭が倒れている様子もなく それほどの被害ではないのかな?と思いましたが、よく見ると境内に細かい瓦の欠片が落ちています。



屋根上から点検させて頂いたところ、あちこちに瓦の割れやカケが見られました。



こちらの瓦は約40年ほど前の安田瓦で、まだ瓦を銅線で縛って固定していた時代の瓦です。全ての瓦が緊結されているので 落下こそしていませんが、地震でかなりの衝撃があった様子で 割れやカケが見られます。



さらに本堂の屋根を見上げると、所どころに瓦が浮き立っている場所があるようです。







こちらも地震の衝撃で瓦が全体的にずれたものと思います。

今回はお寺様が加入している火災保険などを活用して、被害カ所を復旧していくこととなりました。



足場組みが終わり 作業に入っていきます。



瓦の割れ・カケについては部分的に差し替え交換を行います。





こちらは降り棟(くだりむね)という部分の鬼瓦です。地震の衝撃で傾いています。



一度鬼瓦を取り外して、降り棟も部分的に解体します。



再度鬼瓦を固定して復旧します。



所どころで瓦が浮き立っているところについては、可能な限り その部分の瓦を外して、瓦の列を整えたのち 新しく銅線で縛り直します。



お寺の本堂は一般的に屋根の角度(屋根勾配:やねこうばい)が強いため、修理作業がし難い場合が多いです。



必要に応じて補助足場を使いながら、慎重に作業を進めます。



本堂の復旧作業が完了し、最後に庫裡(くり:お寺の住居)の屋根点検を行いました。



庫裡の屋根は 施工後まだ15年くらいで 比較的新しく、特に問題ありませんでした。

「瓦は落ちてきて危険!」というお声もよく聞きますが、それには落ちる理由があり、今回のように瓦の「施工ガイドライン」が確立される前の古い瓦屋根は、施工方法も当時の古いままであり、耐震性にとぼしいため 瓦がずれ落ちることは仕方のない部分でもあります。

「ガイドライン工法」で施工された屋根は 耐震性が飛躍的にアップしますので、そこに住まう方々には ぜひガイドライン工法で「安心・安全な瓦屋根」を実現させていただきたいと願うばかりです。
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